個人事業主が納める4つの税金について

個人事業主が納める主な税金の種類には、
所得税、消費税、住民税、個人事業税(事業税)があります。

その他、場合によって納付する固定資産税などもありますが、
今回はこの主な4つの税金の納付時期や計算方法について紹介します。

個人事業の税金

所得税と消費税は国税
住民税と個人事業税は地方税

所得税

納付時期 3月
計算式 (売上高ー経費ー各種控除)× 税率ー課税控除額=所得税

所得税は確定申告をしてすぐに納税する必要があります。
毎年確定申告の期間が2月中旬〜3月中旬で、所得税は3月15日までに納税します。
確定申告をしてすぐに現金一括で納めるイメージです。
口座引き落としの場合には、翌月の4月中旬頃に引き落とされます。

なお、一括で納められない場合には、
延納制度を使って延納させてもらうこともできます。(その場合は利子がつきます)

所得税の計算方法

まず、売上高ー経費ー各種控除で課税所得金額を算出します。
(売上高ー経費ー各種控除=課税所得金額)
この課税所得金額に税率をかけて、控除額をひいたものが所得税額になります。
(課税所得金額 × 税率 – 控除額 = 所得税額)

各種控除としては、
基礎控除38万円(全員一律)
生命保険料控除
医療費控除
青色申告65万円控除(用件を満たしている必要あり)
などがあります。

税率と控除額は課税所得金額に応じて決まります。
下の表を参考にして下さい。

課税所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円から330万円 10% 97,500円
330万円から695万円 20% 427,500円
695万円から900万円 23% 636,000円
900万円から1,800万円 33% 1,536,000円
1,800万円超 40% 2,796,000円

【所得税の計算例】
売上高800万円、必要経費400万円、基礎控除38万円、生命保険料控除3万円、青色申告65万円控除の場合

(800万ー400万ー38万ー3万ー65万)× 0.1 ー 97,500 = 196.500

【計算式の解説】
まず800万ー400万ー38万ー3万ー65万で課税所得294万を算出
294万の場合は「195万円を超え 330万円以下」に当てはまるので税率は10%、控除額は97.500円
よって 294万 × 0.1 – 97.500 = 196.500
この場合の所得税額は196.500円となります。

消費税

納付時期 3月

消費税は、開業してから2年間は免税事業者として扱われるので、
その期間の売上には消費税がかかりません。

また、開業してから3年以上経過していたとしても、
2年前の課税売上高が1,000万円以下の場合は免税事業者として扱われるので消費税を納める必要がありません。

平成25年1月1日からは、消費税の事業者免税点制度の改正があり、
上半期の課税売上高だけで1,000万円以上ある場合には、
翌年に課税事業者となることになりました。

つまり、2年前の課税売上高が1,000万円以下だったとしても、
1年前の上半期だけで1,000万円の課税売上高がある場合には、
消費税の課税事業者となるということです。

簡単にまとめると
1 開業して2年間は消費税の課税はなし
2 1年間の課税売上高が1,000万円をこえたら、翌々年は課税事業者となる
3 上半期だけで課税売上高1,000万円をこえたら次の年から課税事業者に。

3があるので、開業1年目の上半期売上が好調な場合には2年目から課税事業者になります。

【消費税の計算例】

例)2015年に開業

年度 上半期売上 下半期売上 1年間の総売上 課税 or 免税
2015年 200万 300万 500万 免税事業者
2016年 300万 400万 700万 免税事業者
2017年 600万 600万 1200万 免税事業者
2018年 400万 400万 800万 免税事業者
2019年 300万 400万 700万 課税事業者
2020年 500万 400万 900万 免税事業者

例)2015年に開業

年度 上半期売上 下半期売上 1年間の総売上 課税 or 免税
2015年 1,500万 900万 2,400万 免税事業者
2016年 800万 700万 1,500万 課税事業者

(売上=課税売上高)

課税事業者は、確定申告の後3月31日までに消費税を納税します。

住民税

納付時期 6月(分割も可能)
計算式 (所得金額ー所得控除額)×10%ー税額控除額=所得割の税額
(均等割は全員一律)

住民税の通知は6月にきます。
一括払いか分割払いを選ぶことができ、分割の場合は6月8月10月1月に分けて納税します。

住民税には均等割と所得割の2種類があります。

均等割

均等割はみんな平等にかかる税金です。

東京都の場合、
「都道府県民税」の均等割は1,500円
「市区町村民税」の均等割は3,500円
あわせて5,000円ですね。

所得割

所得割は、所得に応じて納税額がかわる税金です。
課税所得に税率をかけて算出します。
課税所得の計算式については所得税の項目を参考にして下さい。

「都道府県民税」は4%
「市区町村民税」は6%
(合計10%)

所得控除額とは、扶養の有無や、病気や災害による支出など、その納税者の実情に応じた税負担を求めるために所得金額から差し引くことになっている控除額です。
税額控除額とは、税額を算出した後にその税額から差し引く額のことで、住民税には様々な控除があります。

税額控除額についてはこちらの「(7)個人住民税の税額控除」を参考にして下さい。
個人事業住民税について – 東京都主税局

個人事業税

納付時期 8月11月
計算式 (収入ー必要経費ー各種控除ー事業主控除290万円)×税率=個人事業税

個人事業税は地方税で、
地方によっては8月に一括で納付を済ませることもできるようです。
基本的には8月と11月の2回に分けて納税します。

個人事業税の税率は3%〜5%で、
業種によって税率が定められています。

法定業種と税率についてはこちら(東京都の場合)

個人事業税に青色申告特別控除は適用されません。

例)広告業の場合
広告業は第1種事業にあたるので、税率は5%です。
売上高1,000万円、経費400万円、その他控除10万円、基礎控除38万円、税率5%

(1,000万ー400万ー48万ー290万)×0.05=13万1000円